前回は保護猫活動って具体的にどんな事かを書きました。が、
そもそも私は保護猫活動をしよう!と立ち上がり現状になったわけではありません。
現在も、そのような活動を生業にしようと思っているわけでも無く、過去にもありません。
前の記事で書いたような理想形すらGoogle先生の力を借りて知り、野良猫の現状を知ったくらいです。
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そんな状態から、どうやって結果として今までに10匹以上のTNR活動としての処置を施す事になったかと言うと、先ずぱっちん(ハチワレ♂)とぽこぺん(三毛♀)を引き取った事一つが、野良猫0への一歩だったと気づいた事が大きかったと思います。
子供の頃実家で飼っていた猫(享年21歳)は、母が近所の人からもらってきた子でしたが、当時は猫を飼っているという認識だけで、特別他の野良猫に目を向けた事もありませんでした。
だけど大人になって、自分の意志で子猫を引き取るとなった時初めて、その子が我が家に来た経緯、また何故そうなったかを改めて考える事になったのです。

今我が家にいる5匹の猫達との出会いは家族紹介記事に書いた通りですが、きっかけ事態は些細な事で、またうちがペットを飼える環境だったという事も大きかったです。
日本の住宅は海外に比べてペット可の物件が格段に少ないらしいです。
そんな環境の中でも何故かペットビジネスは盛んに行われてきました。
受け入れる器が無い状態で増やしまくってきたわけです。猫だけではありません。

もし日本に存在する猫が10匹だけだったら、100%「産ませる子」「産ませない子」の管理が出来るでしょう。
でもそれが100匹だったら、1000匹だったら、10万匹だったら。
一か所に留めておく事はとてもじゃないけど出来ませんし、管理も出来なくなります。
繁殖業者は自分達が管理出来なくても、買う人間が管理出来るかどうか知らなくても、お金になれば売ります。増やします。
そうしてあちこちで飽和し、自分達の手に負えなくなった人間が、外に放す。捨てる。

勿論、元々猫は人間が無から生み出した存在ではありません。最初から誰にも飼われていない猫という存在は居ました。
野良猫を「野生動物だから人が手出しするべきじゃない」と言う人も居ます。
だけど野生のイノシシや馬が、都市部・市街地で野放図に闊歩しあちこちで繁殖しまくっている状態を私は見た事がありません。

それぞれ、自分達の住むに適した場所という物があり、開発などで場所を追われたとしても、しっかりと自分で餌を捕れる場所に移住していきます。
でも猫は餌も捕れない市街地で繁殖しまくっています。人間が繁殖可能な猫達にも餌をあげているから。新しく捨てるから、です。
これではとても野生動物とは言えないと思うのは私だけではないはずです。

昭和のある時期、東京でも犬を回収するトラックがあちこちを走っていた頃があったそうです。保健所へ連れていく為に。
平成になっても地方では移動式の殺処分トラックが走っていた所もあります。
犬は狂犬病の危険もある上攻撃的になっている個体は人間に害を及ぼすから、と。

害獣としての扱いだったようですが、そもそものお話をしてしまうと他の動物達が暮らせる場所を次々と潰していき、自分達が許可を下したペットだけ手元に残して要らなくなったら捨てる人間の方が余程という感じもしますが、
生き物はお互いに食い合って種を繋いできた物なので、感情論だけで話しても意味は無いのがわかります。人間にも人間の言い分があるとするしか、今は無いのでしょう。
人対人のお話になってしまうとそれこそ個人で手に負える範囲では無いのは明確なので、話を元に戻しますと、「人間が害獣だと思う距離にいる犬猫はそもそも人間の愛玩動物でありその子孫である」という事ですね。

これ以上、自分達で無駄に増やしては、要らなくなったら殺すなんて真似を続ける必要があるでしょうか?
数を減らす為に無暗に殺すなんて、知性ある人間のする事でしょうか?

都市部では野良を見かけなくなったとは言え、保健所にはまだまだ飼い主の居ない犬猫は沢山います。
野良犬は見かけないのに保健所には沢山居る。
よく見かける野良猫なんて、もっと居ます。

ペットを飼いたい そう思ったら、ペットショップに行く前に里親募集を探してみてください。
保健所には死を待つだけの子が沢山います。
殺す為にこれから産み落とされる子猫達、増やす為だけに生かされている親猫達、そんな子達を増やさない為にも、保健所やシェルターの里親募集から、受け入れてあげて欲しいです。
そしてしっかりと最後まで一緒に暮らしてあげて下さい。

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