先日の記事でも触れましたが、日本は海外と比較してペット可の住宅が極端に少ないです。
引っ越しの為物件を探しても、「ペット相談可」のボックスにチェックを入れるとHIT数激減!なんてざらに。
将来的にペットとの暮らしを考えるにしても、少ない選択肢の中から利便性や条件の面を考慮していくと…、結局断念する場合が殆どだと思います。(既に飼ってる組はこの選択肢に縋っているんです)
又ペット相談可の場合でも、敷金増しなど初期費用の負担が大きくなる場合が非常に多く、何かとお金のかかる引っ越しを目前に将来迎えるかもしれないペットとの暮らしなんて考える以前の問題。
そこで辿り着く
「それでも猫が好きだから、近所の野良猫を餌付けしてかまって癒しを求めて…」
なんてささやかで小さな幸せが、悲しい事に一つの間違えで可哀想な野良猫を増やしてしまう手伝いになってしまうかもしれません。
いわゆる地域猫活動というのは身の回りの野良猫の数や個体を把握し、去勢避妊手術を施し、また餌場やトイレ場をある程度管理して近隣に迷惑が掛からないように配慮する事です。
(本来であればシェルターや自身の敷地内での管理が理想ですが、理想ばかりを言った所で100%完璧というのは難しく、「じゃあ理想の形で出来ないのなら何もするな」となると、それも論理の飛躍となるので今回のお話ではありません)
保護され去勢避妊をして再び外に放たれている猫達は、大抵その処置を施した人に周辺で管理されています。
毎日ご飯を貰って、自分のテリトリー内にいるわけです。
通りすがりの人が気まぐれに一度二度ご飯をあげてしまうと、他でもご飯を貰えると思ってしまった猫ちゃんは、今までの行動範囲から突然離れてしまったりします。
手術の前準備として保護の為に餌付け中だった子がそのような行動に出てしまうと、地域猫活動をしている人の目の届かない場所で繁殖してしまう事になります。
その結果生まれた子猫達が、また飢えや病気に苦しんだり、心無い人にさらわれてオモチャにされたり、野良猫の糞尿被害によって保健所に訴えられ苦しいガス死を強いられたりしてしまう悪循環です。
絶対に、管理されていない野良猫に餌をあげてはいけません。
何か欲しそうに寄ってくる子を見ると、どうしてもご飯をあげたくなる気持ちになります。
だけど、それがその子の今後の幸せになるかと言うと、そうではありません。
寄ってきた子にご飯をあげない自分を酷い人間だなんて思う必要は無いのです。
その子は決して、ご飯をくれなかったからと言って恨んだり、そのせいで死んでしまったりする事はありません。
むしろ無責任な餌やりをしない事によって1年後、5年後、10年後の可哀想な猫達を増やさない為の活動に参加している事になります。